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アーユルヴェーダの起源
■三千年もの伝統をもつ医学
アーユルヴェーダを分野別に見るなら、「伝統医学」というジャンルに分類されます。その起源はたいへん古く、三千年も昔のインドにさかのぼります。
アーユルヴェーダの知恵というと、誰かがつくった知識体系かと思う人もいることでしょう。しかし、それはじつは生命の発祥とともに存在している、宇宙の法則や生命の原理であり、神から授かったものでもあるとされました。
■もともと地球上に病気などなかった
こんなエピソードがあります。そもそも地球上には病はなかったというのです。それがいつしか病が発生します。それを起こしたのは生活習慣の乱れでした。つまり、自然にしたがい、無理のない生活を送っていれば、病になどかからないというわけです。最初から宇宙の原理は、健康な生命だけを創造しているからです。そこで、もう一度、宇宙の法則や生命の原理を深く知り、それを行えば、再び健康がとりもどせます。
■最古の古典医書に書かれたアーユルヴェーダの起こり
人々はリシと呼ばれる聖者たちに助けを求めます。リシとは、俗世間から離れ戒律にしたがい禁欲生活をし、心身の修養を積んだ結果、高い意識状態とすぐれた知識を獲得している人たちでした。
この人々がヒマラヤにつどい、その中のリシの一人が瞑想中にインドラ(最高神ブラーフマンから知識を学んだ天界の医師から病気を治す知恵を授かった天界の王)から授かったのが、アーユルヴェーダです。
このことは、『チャラカ・サンヒター』という、西暦百年ごろの書物に書かれています。
以来、現在までに数百のアーユルヴェーダに関する古典医書が書かれます。
そのうち数十冊の古典が今なお教科書として利用されながら、実際に医学として発展し、役立っているのです。 |
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